統計解説

9月の鉱工業出荷 国内向け前月比プラスに転じる

輸出向けは再び低下

 
 本年9月の鉱工業出荷は、季節調整済指数で102.5、前月比1.3%と、2か月ぶりの上昇となった。内需(国内向け出荷)は前月比2.7%と2か月ぶりの上昇、外需(輸出向け出荷)は前月比マイナス3.6%と3か月ぶりの低下だった。
 9月は輸出向け出荷が低下したものの、国内向け出荷の上昇寄与が大きかったため、鉱工業出荷全体では上昇することとなった。
 出荷水準をみると、まず国内向け出荷指数については、9月の指数値は102.9となった。国内向け出荷はこのところ低下と上昇を繰り返しており、8月は前月比マイナス2.1%低下したものの、9月は再び上昇した。
 一方、輸出向け出荷指数は、国内向け出荷とやや異なる動きをしている。輸出向け出荷指数は3月以降、4か月連続で低下を続けていたが、7月、8月は上昇に転じた。しかし9月は再び大きく低下した。
 四半期ベースでみると、第3四半期の国内向け出荷は指数値101.8となり、前期比マイナス0.5%と2期ぶりの低下だった。他方、第3四半期の輸出向け出荷は指数値102.7となり、前期比マイナス0.2%と、3期連続の低下となった。昨年からみれば、輸出向け出荷は昨年第3四半期以来、昨年第4四半期の横ばいを挟みつつ前期比低下が続いており、四半期ベースでならせば、輸出向け出荷は未だ低下傾向が続いている。

生産用機械工業など上昇大きく

 9月の国内向け出荷の業種別動向をみると、12業種中9業種が前月比上昇だった。特に上昇寄与が大きかったのは生産用機械工業で、それに次ぐ上昇寄与をみせたのは汎用・業務用機械工業、鉄鋼・非鉄金属工業だった。

 9月の輸出向け出荷の業種別動向をみると、12業種中9業種が前月比低下となった。特に低下寄与が大きかったのは輸送機械工業だった。それに次いで、生産用機械工業の低下寄与が大きくなっていた。

需要先用途別の動向は

 9月の需要先別用途別分類(財別分類)の国内向け/輸出向け出荷の動きを比較してみる。
 まず、製造業の中間投入となる鉱工業用生産財については、国内向け出荷が前月比1.0%と2か月ぶりの上昇だった。輸出向け出荷は前月比マイナス3.5%と2か月ぶりの低下だった。9月は、鉱工業生産が上昇したこともあり、鉱工業用生産財の国内向け出荷も上昇したようだ。
 設備投資向けとなる資本財(除.輸送機械)については、国内向け出荷は前月比15.2%と3か月連続の上昇となり、9月は大幅な上昇となった。輸出向け出荷については、前月比マイナス4.1%と2か月ぶりの低下となった。

 消費向けの財では、耐久消費財の国内向け出荷は前月比マイナス1.7%と3か月ぶりの低下となり、輸出向け出荷についても前月比マイナス1.2%と2か月ぶりの低下となった。非耐久消費財については、国内向け出荷は前月比2.8%と4か月連続の上昇、輸出向け出荷は前月比マイナス4.7%と2か月ぶりの低下となった。
 国内向け、海外向けそれぞれの財別の寄与でいうと、国内向け出荷では設備投資向けとなる資本財や部品や原料などといった生産財が上昇に大きく寄与したが、輸出向け出荷では、逆にこれらの財が低下に大きく寄与していた。

欧米、中国向けなど幅広く低下

 9月の主要仕向け先別の輸出向け出荷の動きをみると、その他地域向けが前月比で上昇したものの、米国向け、欧州向け、中国向けなど、幅広い地域向けの出荷が前月比で低下し、輸出向け出荷は3か月ぶりの低下となった。

 輸出向け出荷の低下に対する米国向け出荷/中国向け出荷の影響度合い(寄与度)を財別にみると、9月に関しては、若干の差で中国向け出荷の低下寄与が米国向け出荷より大きくなった鉱工業用生産財を除けば、いずれの財も米国向け出荷の低下寄与の方が中国向け出荷の低下寄与より大きくなっていた。9月は米国向け出荷の低下が、幅広い財にわたって輸出向け出荷の低下に大きく影響していたようだ。

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