統計解説

建設業活動に明るい兆し

1月の指数 2018年4月以来の前月比プラスに


 2019年1月の建設業活動は、前月比2.8%と2か月ぶりの上昇で上昇幅は大きめで、指数値は110.8となった。先月12月の指数値は、110台の水準を割り込み2016年初頭頃の水準にまで降下したが、これから比べれば活動水準は大きく改善した。ただ、12月の低下分を差し引いた11月の指数値からの上昇分はプラス0.3ポイントと、このところの低落分からすれば、物足りない上昇度となっている。
 とはいえ、前月マイナスで翌月プラスだった月は、2018年以降では当月を含め4回ほどあるが、前月の低下幅以上の上昇をみせたのは、2018年4月以来のことで、今後への期待感を持たせる動きといえるだろう。

 最近の傾向値(後方3か月移動平均値)の推移をみると、速いテンポでの低落が続いていたが、当月はわずかながらも上昇方向へ転じていることが確認できる。
 建設業活動指数は、2017年春を活動のピークに低落傾向にあるが、この1月で若干ではあるものの基調には変化がみられる。これが一時的なものなのか、継続的なものなのか、来月以降の動きに注目したい。

5事業すべてが上昇 しかも1%超え

 1月の建設業活動は、民間発注工事が前月比1.7%の上昇、公共工事が前月比5.7%の上昇と、ともに2か月ぶりの上昇となった。双方とも12月の比較的大きかった前月比低下分を一気に取り戻している。寄与度でみれば、民間発注工事が1/3、公共工事が2/3ほどのインパクト割合となっている。
 また、内訳5事業でみれば、すべての事業で前月比上昇となり、かつ、その上昇幅はいずれの事業もプラス1%以上と強い動きとなっている。他の事業に比べれば上昇度は大きくはないものの、民間建築活動の前月比上昇幅は、住宅建築、非住宅の別を含め、2018年以降で最も大きく、当該事業内の相対比較としては特筆すべきものとなっている。

 民間発注工事では、住宅建築は前月比1.2%と2か月ぶりの上昇だった。内訳事業のなかでは、唯一、足下の第4四半期では実に6期ぶりの前期比プラスで先月の段階では最も下げ止まりに期待できる事業だったが、当月も当該事業としては2016年9月以来となる1%超の上昇で、底打ちに対する現実味が一層強くなった。
 非住宅(工場や倉庫など)建築は前月比3.2%と6か月ぶりの上昇と、連続低下に歯止めがかかった。上昇幅は大きく強い動きだが、今基準内最高値を記録した2018年7月以降、12月にかけての5か月連続低下による低調な動きの反動も一部含んでいるともみられ、楽観視はできない。ただ、大きく指数ポイントを戻したこと自体は、これまでにない明るい材料といえるだろう。
 民間・土木は前月比4.0%と2か月ぶりの上昇となった。ただ、前月比上昇幅は12月の低下幅を大きく下回っており、かつ、2017年4月の活動活発化以降では久方ぶりに指数値100台の水準を割り込んだ12月とあわせ、この1月の指数値も相対的に低く、ならしてみれば弱含みでの推移が続いている。
 公共工事では、公共・建築(庁舎、学校、病院など)は前月比9.2%の上昇、公共・土木は前月比4.9%の上昇と、ともに2か月ぶりの上昇で、その上昇幅も12月の大幅低下分を上回っており、かなり強い動きとなっている。ただ、月単位の動きでみると上下動が激しく不安定さがあるが、ならしてみば、建築工事は2018年春先をピークに、土木工事は2017年年央をピークにともに弱含みの動きにあり、この1月の強い上昇の動きを持ってしても、まだこの弱含み推移を脱したとは言いきれない様相だ。

一部に下げ止まりの兆しも

 2019年1月の建設業活動は、前月比は12月の低下幅を上回る大きな上昇と強い動きをみせ、12月には2016年初頭頃の水準にまで降下した指数値は110台の水準にまで復帰した。
 内訳事業でも、5事業すべてが上昇で、民間住宅建築の動きにはわずかながらも下げ止まりの兆しもうかがえるが、もともと単月単位での動きが不安定な公共工事には低下傾向に変調はみられなかった。また、民間投資関連工事も非住宅建築は連続低下は止まったものの回復とは言いきれず、土木工事もならしてみれば低調と、今後の動きも不透明なものとなっている。
 1月の動きには、個人投資分野に下げ止まりに期待が持てるような明るい兆しもみられるなど、これまでとは違った動きも出てきたが、総じてみれば、建設業活動全体を復調に導くような動きには至っていない。よって、1月時点の建設業活動全体の基調は、引き続き弱含み傾向にあるといえる。

【関連情報】
2019年1月の建設業活動指数は前月比大幅上昇、12月の低下分を取り戻すも、すう勢のリカバリー度は軽微。内訳5事業がすべて上昇で、民間発注工事には下げ止まりの兆しもあるが、建設業活動全体では弱含み傾向が続く。

全産業活動指数 調査結果概要

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