統計解説

鉱工業指数で個別品目もわかるの?

徹底解説 ビジネス活用術

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 鉱工業指数と言うと、鉱工業全体の動きを示すもののように捉えられがちだが、自身が携わっている商品の動きが簡単にわかるようであれば知っておきたい、という方もいるのではないだろうか。
 今回は、産業全体というよりむしろ「個別品目」がどのように推移しているのかを確認してみたいという方に向けて、簡単な使い方を説明したい。

業種や構成品目どう見る

鉱工業指数HPのデータダウンロードの最下部にある「ウェイト(業種別及び財閥、業種・品目別)」をクリックすると、下の表が出てくる。
 実際に鉱工業指数を構成している業種分類や、さらにそれらを構成している個別品目の包含関係がわかる表を確認することができる。

 知りたい品目が見つかったら、最左列にある番号をメモし、実際のデータをダウンロードしてみよう。ここでは、軽乗用車の「1107101010」をメモし、データダウンロードページへ行ってみる。下の表をクリックしてみてみよう。

 まず、品目別の月次の①原指数のexcelを開いて見る。すると、以下のように2013年1月分から直近月まで、横に時系列で指数値が並んでいる

実際にグラフ化してみよう

 この横に並んでいるデータをグラフ化すると、2015年の平均を100とした原指数の動きをみることができる。
 例えば、3月と4月とでは、毎年生産が落ち込む傾向が見られる。これは、年度末に向けて生産量を増やしたい企業があったことから生産が増加したのかもしれないし、また、3月は31日まである一方、4月は30日しかないためかもしれない。
 ほかにも、例年7月は、8月の夏休み稼働停止前での前倒し生産を行う傾向があるとも言われていたが、下のグラフを見ると、2013年はその勢いが顕著に見られるものの、2014年以降は、軽自動車の生産の低下傾向や、夏に自然災害の起こった年の影響もあり、最近では7月の増産傾向ははっきりせず、むしろ9月に挽回生産しているようにも見受けられる。

 今度は、②季節調整済指数もグラフ化して見てみよう。①原指数のグラフでは落ち込み幅が大きかった2014年、2015年、2016年の3~4月分については、②でも低下となっているが、落ち込み幅が小さかった2013年、2017年、2018年の3~4月分については、②ではむしろ上昇している。つまり、毎年の生産が低下する4月も、鉱工業指数の季節調整済指数を見ることで、例年と比べての生産の増減がわかりやすくなる。
 また、8月の夏休みの前後の月について季節調整済指数の動きをみると、特に2018年の9月は、同年7月に西日本中心に起きた豪雨の影響等の挽回生産で、ここ最近にない勢いの増産が行われたことがわかる。

 

生産のみならず出荷や在庫把握も可能

 今回は、「個別品目の動きってどう見るのだろう」という方に向けて説明した。この続きは、「季節調整って何だろう(石油ストーブやゲームソフトを例に解説)」や、「寄与度って何だろう(インバウンド消費の影響度を例に解説)」という過去のひと言解説もご利用いただきつつ、ご自分の知りたい品目、知りたい業種、財分類について、グラフ化してみてはどうだろう。
 鉱工業指数は、生産のみならず、出荷、在庫なども把握することができるので活用頂きたい。

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