60秒解説

より歩行者に優しい電動自動車を目指して

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 電気自動車(EV)やハイブリッド自動車(HEV)などの電動自動車(電動車)が普及している。一方では、低速走行時などに発する音量が小さいため、停止車両の存在や車両の接近に歩行者が気づきにくいことが課題となっていた。

歩行者にとっては静音性が課題に

 近年、エネルギー制約の高まりや地球温暖化対策の観点から、エネルギー効率やCO2排出量に優れた性能を持つ電動車の普及が拡大している。電動車は低速走行時にモーターを利用するため車両から発生する音量が小さいことが特徴だが、歩行者が車両の接近に気づきにくい一面もある。

時速20キロ以下での対策が必要

 このような背景から、自動車の接近を知らせる音を発生させる装置(車両接近通報装置)を電動車に備えることが国連で採択され、国内でも2016年に国土交通省により義務化された。電動車は一般のエンジン車と比べ、時速20キロ以下での音量が小さくなることから、この速度域での性能評価が重要となる。

国内でのさらなる理解を促進

 自動車の騒音測定は、従来は騒音規制適合性の観点で、車両センターから左右に7.5メートル離れた位置で測定していた。しかし、電動車は音量が小さく、車両以外の音(暗騒音)の影響を受けることから、暗騒音の影響が小さくなるよう測定距離を2メートルとした、停車時・低速走行時の車両騒音測定方法を新たに日本工業規格(JIS)として規定した。さらに屋内での測定についても規定し、屋外と同等の試験ができるようにした。国内での理解をより深めるため、国際規格を基礎としながらも技術的な説明を加えた内容となっている。今後、JISに基づき、電動車が停止時や低速走行時に発生する音が正しく評価され、より歩行者に優しい電動車が開発されることを期待したい。

【関連情報】
停止時・低速走行時の自動車騒音測定方法のJIS制定

日本工業規格(JIS)を制定・改正しました(平成31年2月分)

JIS法改正(産業標準化法)

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