統計解説

「外国語会話教室指数」から見えてくる学びの多様化

回復基調どこまで

 
 新年の抱負に「語学力up」を掲げた方もいるのではないだろうか。

 上のグラフは、経済解析室で作成している第3次産業活動指数の 、「外国語会話教室」指数の推移を示したものである。2010年=100として、2008年以降の推移を見ると、2013年までは低下が続いていたが、2014年から上昇に転じ、その後4年連続の上昇と、回復を見せている。
 この指数は、受講生数(特定サービス産業動態統計調査(経済産業省) )を基に作成しているため、ここ数年で、外国語会話教室の受講生数が全国的に伸びているということが分かる。しかし、これだけではどの程度の回復具合なのかが良く分からない。そこで今度は、特定サービス産業動態統計調査の結果から、もう少し過去にさかのぼって見てみることにする。

2007年、2008年と大きく低下

 上のグラフを見ると、売上高、受講生数ともに、2000年以降上昇傾向にあったが、2007年の大手英会話教室閉鎖や2008年からのリーマンショックの影響もあり急降下しているのが分かる。その後、売上高は2010年を底に、受講生数は2012年を底にして徐々に回復してきている。
 ただ、2017年のデータを急降下前の2006年の水準と比べると、売上高は58%、受講生数は42%程度とまだまだ低い水準である。

多様化する学習スタイル

 では、現在、外国語会話を勉強している人は、2006年に比べて半分にも満たないのだろうか。 実はこの「外国語会話教室」の調査結果には、オンラインレッスンやeラーニングなどの「個人宅でのパソコンやテレビを介した授業」については含まれていない。また、CDを聞き流すだけの教材など、外国語会話教室に入学する以外の選択肢も増えている。ライフスタイルに合わせて外国語会話の習得方法も多様化してきており、こうした他の手段も使って外国語会話を勉強している人も一部出てきていると考えられる。
 企業のグローバル化、大学入試制度改革、小学校での英語必修化、また、2020年の東京オリンピック時には、さらなる訪日外国人観光客の増加が予想されるなど、大人も子供も、今後ますます英語をはじめ外国語を使う機会が増えそうである。そのような中で、外国語会話教室が今後さらなる盛り上がりを見せるのか、今後も注目していきたい。

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