METI Journal

経済産業省

ガン・ジャンピング規制って?

承認前の海外M&Aは「フライング」

 皆さんは、「ガン・ジャンピング」という言葉を聞いたことがあるだろうか。一般的には競技開始の銃声を待たずにスタートを切ってしまうこと、いわゆる「フライング」を意味する。この言葉は、企業の合併や買収を行う際の違反行為としても使われるのだ。

M&A取引は1つの選択肢だが

 企業にとって、市場シェアの拡大や新規展開、自社にない技術やノウハウ取得の手段として、M&A取引は選択肢の1つである。日本企業が関係するM&A取引は、2017年に3000件超と近年著しく増加している。しかしその実行には、各国・地域の独禁当局の承認が必要だ。

巨額の制裁金が課せられることも

 日本企業同士のM&A取引でも、海外で事業を行っている場合は、日本の独禁法に加え、諸外国・地域の独禁法によるガン・ジャンピング違反にも注意が必要だ。例えば、当局の承認を得る前の取引実行や、取引の過程での当事会社間での機微情報の交換が該当する。欧米を中心にガン・ジャンピングへの執行は強化されつつあり、巨額の制裁金が課された事例も存在するのだ。

適切な管理でリスクを限りなく低下

 ガン・ジャンピング違反は、意図せずに違反行為を行い、当局からの指摘で初めて違反を認識することが多い。しかし違反を恐れて萎縮するのではなく、事前準備や機微情報の管理の徹底など適切なリスク管理により、違反となる可能性を限りなく低下させることも可能だ。

公正かつ適正な取引を期待

 特に、諸外国・地域の独禁法では違反とされる行為が抽象的な場合もある。
 解決策としては本報告書に記載の事例や対策を参考に、リスクへ適切な対応を行うことであり、これにより公正かつ適正なM&A取引が推進されることが期待される。

関連情報

海外ガン・ジャンピング規制についての実態と対策調査報告書を作成しました 

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