60秒解説

日本企業の強さを引き出す「産業競争力強化法」


 産業競争力強化法改正案が閣議決定された。「過小投資」「過剰規制」「過当競争」という日本経済の歪みを是正することで、日本企業の経営課題を解消し、産業を持続的発展の軌道に乗せていくことを目指す産業競争力強化法が施行されたのは、平成26年のこと。以来、同法は、日本経済の状況にあわせて改正を行ってきた。

産業競争力強化法の理念

 創業期から成長期、成熟期、そして停滞期まで、あらゆる事業の発展段階に合わせた支援策の幅広さが、産業競争力強化法の特徴だ。例えば、前例のない取組や製品・サービスにより、事業拡大を目指す企業のための規制改革。あるいは、自社にない強みを持つ他社と経営資源を融合させ、さらなる成長を目指す事業再編の後押し。このほか、ベンチャー投資の促進など新陳代謝の活性化、創業支援など中小企業の活力再生にも取り組んできた。

法改正の背景

 新型コロナウイルスの感染拡大を受け、我が国経済は戦後最大の落ち込みを記録するなど、危機に直面している。今次改正は、こうした状況だからこそ、古い経済社会システムから脱却し、構造変化を図るチャンスと捉えたもの。「新たな日常」に向けた取組を先取りし、長期視点に立った企業の変革を後押ししていく狙いだ。

改正案のポイント

 グリーン社会への転換や、デジタル化といった国際的な競争条件の変化への対応は、もはや事業者の競争力強化の前提条件。こうした変化への対応を行う企業を、金融・税制面から支援していく。コロナ禍で経営改革に取り組む企業の事業再構築支援も行う。また、地域を支える小規模事業者の持続的発展を後押ししつつ、中小企業が中堅企業へと規模を拡大し、海外で競争できるよう、資本金によらない支援類型を創設する。規制改革の推進、ベンチャー投資促進や事業再編の推進、事業再生の円滑化にも引き続き取り組んでいく。
 今後、国会での審議を経て、夏頃の施行を予定している。

【関連情報】

産業競争力強化法プレスリリース